世の中には面白い刀がある、「この刀面白いねぇ〜」「この刀面白いでしょ」???なんのことか分からない。
しかし刀を勉強していくと確かに面白いと思える刀はある。
では一体どのような刀が面白いのか考察して行きます。
この面白いという表現、主観的であり個々によって面白い部分が違うのは世の中で使われる面白いと共通しております。
そして刀を勉強し少し刀が分かって来た時にこの面白いという表現がよく用い、入札鑑定の際刀工の位を下げて入札するのに似ております。
私が良く人から聞く面白い刀というのはこのようなことが多いです。
1)刀工独自の特徴を外した出来の場合
2)無名刀工の出来のいい作品
3)地金が肌だっている
4)刃紋の形が珍しい
5)匂口に肌が絡んでる
6)刀姿が変わってる
等、思いつくことを上げてみました。多分まだあると思います。
この①〜⑥の特徴において名刀の条件として当てはまる物が少ないく、この面白いという表現はあえてその出来の良くない刀を特徴のある所をピックアップして褒めているように感じるところもあります。実際に古名刀に対しては面白いという表現は致しません。
即ちこの面白いという表現、自ら所有する刀を人に対していうのは良いですが、人の所有する刀に対していうのは持ち主から「この刀面白いでしょ」と促された時だけにしておいたほうがよいのかもしれません。そのことで持ち主及びその刀は大いに救われる事でしょう。
(文中にて表現方法として実際現場言われている表現方法の「刀」と表現しておりますがこれは太刀、刀、脇指、短刀含む日本刀の事です)