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刀鍛冶の火を扱う炉のことを火床(ほ
ど)と呼び、火床の素材は粘土と藁で
形成されております。この粘土は地元
の「野路小野山製鉄遺跡」付近の粘土を
使用しています。独立当初、市販され
ている耐火性の高い材料を使用したの
ですが、刀として仕上がった鉄色が思
った様にいかず、どうしたものかと思
案していた所、たたら製鉄の鋼は、土
を食いながら成長していくということ
を思い出し、地元の土に変えた所、鉄
色も良くなりました。一つの難点とし
て粘土の融点が低いので頻繁に火床の
塗り替えを行わなくてはいけないので
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すが、やはりいい刀を作るためには労力を惜しんではいけません。
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(令和二年八月追記)
草津の地は琵琶湖を一番低地として
東側に土地が高くなっていくのです
が、それぞれの標高で粘土の特徴が
あり、大変奥が深いものであります
。今は作業内容によって標高の違い
のある三種類の粘土を使い分け又は
配合し使用しております。 |